伊達氏がこれまでに世へ送り出してきた言説は、物理学、光学、熱力学(を装った極論)など多岐にわたります。ファンや視聴者を爆笑の渦に巻き込んできた代表的なロジックを整理すると、いくつかの明確なパターンが存在します。
第1の類型は「物理的圧縮・変形論法」です。代表格であるカステラをぎゅっと潰して薄くすると、カロリーごと押し出されてゼロになるという主張は、体積と質量の混同を逆手に取った傑作として知られています。「潰す過程でカロリーが空気中に飛散する」という説明が付け加えられることもあり、その徹底した荒唐無稽さが笑いを誘います。
第2の類型は「形状・構造論法」です。原点にして頂点とされるドーナツは真ん中がくり抜かれて空洞になっているからカロリーゼロという理論に加え、バームクーヘンも同様に中心に何もないため無害であると強弁されます。形が丸いものや穴が空いているものは、熱量が渦を巻いて中心から逃げていくという解釈です。
第3の類型は「色相・視覚論法」です。白米、ソフトクリーム、食パンなどを指して白い食べ物は白紙に戻す作用があるため実質ゼロキロカロリーと断言する手口です。カロリーそのものに色があるわけではないにもかかわらず、「白=無垢・リセット」という心理的イメージを巧みに利用した話術の極致といえます。
さらに近年では、激辛料理は汗をかいて基礎代謝が上がるから相殺される、アイスクリームは冷たすぎて体温で溶かす際にエネルギーを消費するためむしろマイナスになる、といった「熱量相殺論法」へと進化を遂げています。どんな食材であっても瞬時に屁理屈を見つけ出す伊達氏の即興力は、まさに職人芸の領域に達しています。