美味しさを享受する一方で、私たちが目を向けなければならないのが持続可能な漁業と海洋環境の変化だ。近年の地球温暖化や海水温の変動は、ヤリイカの回遊ルートや産卵期にも少なからず影響を与えている。
水産資源の専門家は、「子持ちイカを味わうということは、次の世代に命を繋ぐ直前の命をいただくということ。だからこそ、資源管理に基づいた適切な漁獲と、無駄のない消費が求められる」と指摘する。産地では資源保護のための休漁期間の設定や漁具の制限など、持続可能な水揚げに向けた取り組みが強化されている。旬の恵みを感謝とともに味わう姿勢こそが、この先も美食を楽しみ続ける鍵となる。