近年のボウリング場やアマチュア競技シーンで爆発的に実践者を増やしているのが、親指を最初から穴に入れない「サムレス投法(ツーフィンガー投法)」です。プロボウラーや上級者の間でも、PBA(全米プロボウラーズ協会)で活躍するトップ選手の影響により、回転数を極限まで高める技術として広く認知されています。
現場のボウラーたちへの聞き取りや検証データによると、サムレス投法はハウスボールでカーブを投げる上での最大の障壁である「親指の抜けの悪さ」を構造的に無力化できるため、習得初日から強烈な高回転フックボールを投げられる即効性を持っています。中指と薬指の2本だけを浅く掛け、手のひら全体と前腕部でボールを支えて投球するため、マイボールでなくとも毎分350〜450回転以上のヘビーな回転数を生み出すことが実証されています。
一方、サムレス投法の発展形であり、現代ボウリングの究極投法と呼ばれるのが「ローダウン投法(ヨーヨーリリース)」です。バックスイングの頂点から脱力してボールを落下させ、リリース直前に手首のコック(カップリスト)を一瞬でアンロード(解放)することで、爆発的な回転と初速を両立させます。しかし、ローダウンは高度なスイングスピードの調和とタイミングが要求されるため、習得難易度は極めて高く、基礎的な筋力と柔軟性がない状態で行うと手首を痛める危険性があります。
サムレス投法は高い回転力を手軽に得られる反面、「球速の低下」と「コントロールのばらつき」が最大のデメリットとして浮上します。現場の指導員や経験者の声を見ても、「サムレスにして最初は曲がる楽しさに感動したが、10ピン(右端のピン)のカバーが取れずにスコアが頭打ちになった」というケースが頻発しています。曲がり幅だけに目を奪われず、直進性と再現性をどこまで担保できるかがサムレス投法成功の分水嶺となります。