かつてのカオスな模倣品騒動から年月が経過した現在、中国国内における知的財産権(IP)の取り扱い環境は劇的な変貌を遂げています。
中国政府は「知財大国」への転換を国家戦略に掲げ、北京・上海・広州などに知的財産専門の裁判所(知財法院)を設置。悪意ある商標の先取り出願に対する審査基準を大幅に厳格化し、損害賠償額の上限も大幅に引き上げられました。現在では、かつての石景山遊楽園のようなあからさまなパクリキャラクターを大々的に展示する商業施設はほぼ壊滅状態にあります。
さらに市場自体の意識改革も進みました。経済成長に伴い、若年層を中心に「海賊版や模倣品を消費することは恥ずかしい」という価値観が定着。上海や北京などの一等地では、藤子プロ公認の公式ポップアップストアや大規模原画展、正規ライセンスを受けたコラボカフェが連日大盛況を記録しています。模倣品を排除した正規のIPビジネスこそが莫大な利益を生むという認識が、現地の大手デベロッパーや企業の間で完全に確立されました。