ダチョウの卵を入手した人が最初に直面する最大の難関が「割り方」です。ボウルの縁やキッチンの角に打ち付ける程度では、ビクともしません。無理に叩きつけると殻の微細な破片が粉状になって中身に混入し、台無しになってしまいます。
家庭で殻を美しく割る、あるいは殻をクラフト素材として残すためのダチョウの卵の割り方には明確な手順が存在します。最も安全なのは、卵の頂点にキリや電動ドライバー(細いビット)で小さなガイド穴を開け、そこからノコギリ(小型の引廻鋸など)を差し込んで円周状に切れ目を入れる手法です。工具がない場合は、先端の尖った千枚通しやアイスピックを当て、金槌で軽く小刻みに叩いて小さなヒビを連続して刻んでいくと綺麗に蓋状に開けることができます。
開頭に成功した後の調理法として、特に人気を集める3大レシピのポイントを押さえておきましょう。
1. 巨大目玉焼きの作り方
フライパン1つでは絶対に収まりません。直径30cm以上の大型ホットプレートを使用し、あらかじめ弱火(140〜150℃程度)で予熱して全体に油を薄く引きます。殻から中身を直接落とすと黄身が破裂しやすいため、一度大きめのボウルに移してから静かに滑り込ませるのが鉄則です。厚みがあるため強火は厳禁。焦げ付きを防ぐために少量の水を回し入れ、巨大なアルミホイルでドーム状に覆って20〜25分間蒸し焼きにします。蓋を開けた瞬間に広がる一面の白身と巨大な黄身は、歓声が上がること間違いなしの光景です。
2. ダチョウの卵の茹で時間の真実
丸ごとゆで卵にする挑戦は、調理というより一種の実証実験に近い工程を要します。ダチョウの卵の茹で時間は、半熟を目指す場合でも約60分〜70分、中心部まで完全に固める固ゆでにするなら約90分〜120分(2時間)の継続加熱が必須となります。寸胴鍋にたっぷりの湯を沸かし、卵が完全に浸かる状態で弱火から中火を維持。茹で上がった後も余熱で火が通るため、冷水で最低30分以上急冷しなければ殻を剥くことすらままなりません。
3. ダチョウの卵プリンレシピ(大人数用)
卵の淡白でなめらかな舌触りを最も美味しく昇華させるのがプリンです。割り出した卵液を泡立て器で過度に泡立てないよう均一に溶きほぐし、目の細かいザルで2回裏ごしします。卵液1,000mlに対し、牛乳1,200ml、砂糖180〜200g、バニラエッセンス少量をブレンド。巨大な耐熱容器やスキレットにカラメルソースを敷いて液を流し込み、スチーマーやオーブンの低温湯煎焼き(150℃で50〜60分)でじっくり熱を通します。鶏卵よりもプルプルとした独特のテクスチャーに仕上がり、大人数でシェアするデザートとして抜群の完成度を誇ります。