自覚症状がないまま静かに血管を蝕む「サイレント・キラー」、すなわち高血圧症は、国内で推定4300万人以上が抱える国民病だ。厚生労働省が発表する国民健康・栄養調査でも、食塩摂取量の多さは長年是正されていない喫緊の課題として指摘され続けている。
日本高血圧学会のガイドラインでも減塩指導が徹底されているが、外食や加工食品が溢れる都市生活において、1日の目標塩分量を厳格に守り抜くのは至難の業と言わざるを得ない。そこで注目を集めているのが、塩分を体外へ追い出す栄養素の補給だ。武庫川女子大学名誉教授であり、世界保健機関(WHO)の循環器疾患共同研究を手がけた家森幸男医師は、世界の長寿地域を調査した疫学研究から、野菜や海藻に含まれる栄養素が血管の健康維持にいかに決定的な役割を果たすかを長年報告してきた。