このブームの火付け役となったのは、やはりSNSだ。しかし、従来のインフルエンサーマーケティングとは一線を画している。仕掛けられた広告ではなく、一般のユーザーが「この静かな美味しさを誰かに伝えたい」という自発的な衝動から投稿を始めたのだ。
派手な色彩のタピオカドリンクとは異なり、この飲料のビジュアルは極めてシンプルで落ち着いている。琥珀色の液体に浮かぶ、淡いオレンジ色の杏の果肉。その引き算の美学が、かえって情報の洪水に疲れた現代人のタイムラインで異彩を放った。映えを狙わないことが、結果として最大の「映え」となったのだから面白い。