テレビ番組のロングインタビューや関係者の証言によると、弟の記憶喪失という衝撃的な事態が発生したのは、横山裕が20代半ばからアイドルとしての地位を確立しつつあった時期のことでした。ある日突然、次男の弟が激しい体調不良で倒れ、救急搬送されたとの連絡が入ります。
急ぎ病院の集中治療室(ICU)へ駆けつけた横山裕を待ち受けていたのは、意識を取り戻した弟からのあまりにも残酷な一言でした。「誰ですか?……僕のお兄ちゃんじゃない」。弟の瞳には何の悪気もなく、ただ目の前にいる実の兄の記憶だけが完全に抜け落ちていたのです。
幼い頃から父親代わりとなって守り育ててきた最愛の弟から向けられた冷徹な他人の眼差しに、横山裕は立っていられないほどの激しいショックと絶望感を味わったと明かしています。しかし、ここで取り乱せば弟をさらに不安にさせると直感した横山裕は、悲痛な感情を押し殺し、弟の記憶を取り戻すための闘いを静かに決意しました。