シリーズの宿敵であるマスター・ゼアノートが推し進めた計画の神髄は、単なる世界の破壊や支配ではない。彼の究極の狙いは、純粋な光と闇が拮抗する伝説の「χブレード(キーブレード)」を創出することであった。そのためには、13の闇の探求者と7つの光の守護者が激突する「キーブレード戦争」の再現が不可欠だったのだ。
初期の十三機関は、実のところゼアノートの心を分け与えるための「器」を集める選別過程に過ぎなかった。自身を補完する純粋な闇の器を13体揃えるという背筋の凍るような構想は、作品を跨いで張り巡らされた壮大な伏線として結実する。ゼアノートが目指した世界の再編と「新たな均衡」の思想は、悪役でありながらどこか哲学的な崇高さを漂わせ、世界中のファンを魅了し続けている。