二つに割れる構造を持つ商品の代名詞といえば、1974年に登場した「パピコ」だ。開発を手がけた江崎グリコ株式会社は、創業者である江崎利一が掲げた「事業を通じて社会の健康に貢献する」という精神を受け継ぎ、子どもの手でも握りやすい独自のチューブ型形状を生み出した。実は、当初の狙いは「二人で分けること」だけではなかった。一人で食べる際にも「片方を今食べ、残りを後で保存しておく」という利便性を追求した結果、あの独特の2本スタイルが定着したのだ。
一方、一本のアイスに2本の棒が刺さった伝説の「ダブルソーダ」も忘れてはならない。かつて森永乳業株式会社などの主要メーカーが手掛け、駄菓子屋を中心に空前のブームを巻き起こした。1本の価格で2人分楽しめる圧倒的なコストパフォーマンスは、当時の子どもたちにとって特別な存在だった。2026年現在の冷菓業界においても、この「分け合い」の思想は形を変えて受け継がれている。