手相学において、ますかけ線は「感情線」と「知能線(頭脳線)」が完全に合流し、手のひらを水平に一本の直線となって貫く独特の形状を指します。掌をぎゅっと握りしめたとき、この直線の中に福をすべて包み込んで離さないように見えることから、古くから「百握り(ひゃくにごり)」と呼ばれ、掴んだ強運や富、権力を決して逃さない吉相と尊ばれてきました。
手相鑑定の実務データおよび統計的な観察によると、片手(右手または左手のみ)にますかけ線が出現する確率は約2%〜5%程度とされています。これに対し、両手ともに完全なますかけ線を持つ人の確率は約0.1%〜0.5%(約1,000人に1〜5人)にまで激減します。四つ葉のクローバーを見つけるよりも遥かに稀な確率であり、手相鑑定士が数十年に及ぶキャリアの中でも数えるほどしか巡り合えないほどの希少性です。
静岡県久能山東照宮に遺されている徳川家康の手形を鑑定すると、左手に見事なますかけ線が刻まれていることは歴史的にも著名な事実です。織田信長や豊臣秀吉もこの相を持っていたと口伝されており、戦乱の荒波を生き抜き、ゼロから新たな秩序を構築した覇者たちの掌には、共通してこの「一本の強靭な線」が刻まれていました。