実際に日章旗ヘルメットを愛用しているライダーや、現場で取り締まりを行う警察関係者への取材から見えてくるのは、外見がもたらす「利点」と「実生活でのギャップ」です。
都内の旧車オーナー(30代男性)は取材に対し、次のように現場の所感を語っています。
「休日のツーリングイベントや旧車仲間との集まりでは、車体とのバランスが完璧でこれ以上ない高揚感があります。ただ、平日の通勤時や街中でのちょっとした買い物の際に被っていると、コンビニやガソリンスタンドで一般の方から警戒したような視線を向けられるのは事実です。また、夜間の幹線道路を走っていると、白バイやパトカーに並走されて目視確認される頻度は明らかに一般的な単色フルフェイスより高いと感じます」
また、カスタムペイント専門店を営む代表者は次のように解説します。
「現在の富士日章オーダーは、かつてのような反社会的な意図ではなく、純粋に『日本の伝統様式をマシンのドレスアップとして楽しみたい』という30代から50代のリターンライダーからの依頼が大半を占めています。最近ではコルク半だけでなく、アライやショウエイの最高峰フルフェイスに日章旗を繊細にグラデーション塗装するような、洗練された大人のオーダーも増加しています」
意図せず周囲へ威圧感を与えてしまう側面を理解した上で、TPOに配慮して楽しんでいる愛好家が多いことがうかがえます。