パッケージに誇らしげに記された「40,000時間」という数値。これを1日10時間点灯の計算で換算すると、約10年という数字が導き出される。しかし、ここには業界標準における定義の盲点が存在する。
家庭用照明の規格であるJIS C 8157では、光束が初期値の70%に低下するまでの時間、あるいは点灯しなくなるまでの平均時間を定格寿命と定めている。つまり「40,000時間経っても壊れない」という意味ではなく、「性能が初期の70%まで落ちる、もしくは確率的に故障が発生する閾値」を示しているに過ぎない。
現実には、LEDチップ本体が劣化する前に、交流電源を直流に変換するコンデンサや基板上のハンダが熱疲労を起こし、5〜7年程度で不点灯を起こす事例が後を絶たない。点灯はしていても、肉眼では気づきにくいちらつき(フリッカー)や変色が発生しているケースも多く、数値上の「10年」を鵜呑みにするのは極めて危険だ。