鑑賞の余韻に浸ったまま、美術館の専用連絡口から隣接する名勝「縮景園」へと直接歩みを進める体験は格別だ。江戸時代初期に広島藩主・浅野長晟の命によって築庭されたこの大名庭園と美術館は、単なる隣人ではなく、美を連続して体験するための舞台装置として機能している。共通割引券を利用すれば、財布に優しく極上の文化観光ルートを完結できる。
園内の池に映る四季折々の木々や茶室の佇まいは、先ほどまで館内で鑑賞していた絵画の世界と見事に共鳴する。人工の造形美と自然の造園美が交差するこの動線こそ、広島の都市文化が育んできた至高のラグジュアリーにほかならない。