「先週まで青々としていたのに、急に株元から葉がポロポロ落ちて枯れてしまった」という現象は、ローズマリー栽培において最も多い失敗例です。この急死劇を引き起こす主犯は、寒さや害虫ではなく過湿による「根腐れ」と枝葉の「蒸れ」にあります。
乾燥した砂利地のような土地に自生するローズマリーは、根が常に湿っている状態を極端に嫌います。良かれと思って毎日水を与え続けたり、水はけの悪い土に植えたりしていると、土中の酸素が欠乏して根が呼吸できなくなります。根が腐ると水分を吸い上げられなくなるため、水を与えているにもかかわらず地上部は水切れと同じように萎れ、急激に枯死へと至るのです。
もう一つの要因は、茂りすぎた葉によって風通しが悪化し、梅雨から夏の高温多湿期に株の内部が蒸れてしまうことです。通気性が失われると根元近くの葉から黒ずみ、うどんこ病やハダニの温床にもなります。過保護な水やりを断ち、密集した枝を間引いて空気を循環させることが、突然死を防ぐ最大の防衛策です。