当時、最も世論の怒りを買ったのは「招待者名簿の即日廃棄」という説明だった。シュレッダーの空き状況までが国会で議論されるという異様な光景は、日本の行政文書管理のずさんさを世界に露呈した。その後、公文書管理のデジタル化が叫ばれ、2026年現在は電子保存が原則義務化されている。
だが、これで問題が解決したわけではない。システム上にデータは残っていても、アクセス権限の制限や「黒塗り」技術の高度化により、肝心な情報は依然として闇の中だ。都合の悪い記録は最初から作成しない、あるいは「個人的なメモ」として処理する手法が常態化しているとの指摘もある。デジタル化は、隠蔽の技術をも進化させてしまったのだろうか。