本作で描かれた主人公「アジア・ホーク」は、世界中のお宝をハントする冒険野郎だ。ハリウッドの『インディ・ジョーンズ』シリーズが世界を席巻していた時代、東洋発の新たなアクションアドベンチャー映画を打ち立てようという野心的な試みから生まれた。製作を主導したのは、香港映画界の巨頭ゴールデン・ハーベスト。莫大な予算と国際的なロケーションを惜しみなく投じ、アジア市場のみならず欧米市場への本格進出を狙った勝負作だった。
物語を彩る三菱の特注コンセプトカー「パジェロ」による痛快なカーチェイスや、宗教団体の秘密要塞への潜入劇は、従来のスタジオ撮影中心だった作品群とは一線を画すスケール感を誇る。泥臭いアクロバットと洗練された冒険活劇の融合。それは香港映画がグローバルなエンターテインメントへと飛躍を遂げる決定的な転換点となった。