港の賑わいから少し足を延ばすと、かつて幕末から明治にかけてこの地を治めた侠客・清水次郎長の生家や縁の地が今も大切に残されている。歴史の風情が残る街道沿いには、老舗の煎餅屋や大衆食堂が並び、昔ながらの製法を守り続ける職人たちの姿がある。
こうしたレトロな商店街で絶対に外せないのが、漆黒の出汁でじっくりと煮込まれた静岡おでんだ。黒ハンペンに濃いめの出汁が染み込み、仕上げに青のりとだし粉をたっぷりとかけていただくスタイルは、一度食べたら忘れられない味わい深さがある。店主との何気ない会話を楽しみながら串を片手に歩く時間は、タイムスリップしたかのような心地よい懐かしさを与えてくれる。