多くのトップ選手が、球団に巨額の譲渡金を残せるポスティングでの早期移籍を望む中、あえて過酷な9年間を戦い抜いて海外FAでの挑戦を選ぶ背景には、選手それぞれの深い葛藤と明確なモチベーションが存在します。
最大の理由は、「球団の方針に左右されず、自らの意志のみで挑戦を決断できる」というフリーハンドの獲得です。球団によっては「チーム事情や優勝争い」「ビジネス方針」などを理由に、ポスティング移籍を原則認めない方針を貫くケースが珍しくありません。球団の壁に阻まれた選手にとって、海外FA権の取得は夢の扉を自力でこじ開ける唯一の手段となります。
また、自らの市場価値を最大限に高めた状態で勝負できる点も挙げられます。ポスティングではいわゆる「25歳ルール(25歳未満またはプロ入り6年未満の海外選手はマイナー契約に制限される)」が適用されますが、海外FA権を行使する年齢(通常27歳〜30歳前後)であれば、最初からメジャー契約かつ巨額の複数年契約を結ぶことが可能です。頂点を極めたプロフェッショナルとして、対等な立場で世界最高峰の舞台に立ちたいという誇りが決断を後押ししています。