時計の針を10年前に戻してみよう。当時、入社2年目にして朝の情報番組『グッド!モーニング』のサブキャスターに抜擢されていた田中萌アナウンサーは、その愛らしいルックスと確かなアナウンス力で、同局の次期エース候補筆頭と目されていた。一方の加藤泰平アナウンサーも、スポーツ実況などで実績を積み、将来を嘱望される中堅の実力派だった。
二人の関係が報じられた瞬間、視聴者に与えたショックは計り知れなかった。特に加藤アナが既婚者であったことから、世間の批判は「不倫」という道徳的タブーに集中した。報道が出たその日に二人は番組出演を見合わせ、そのまま事実上の降板となった。テレビ局にとって、朝の帯番組はスポンサーの信頼がすべてだ。さわやかさが求められる時間帯において、このスキャンダルは致命傷となったのである。