1975年、朝日放送テレビの制作でスタートしたクイズ番組『パネルクイズ アタック25』。彼がその司会者に抜擢されたことは、彼のキャリアにとっても日本の放送史にとっても大きな転機となった。36年という長きにわたり日曜の昼の顔を務め上げたが、番組の代名詞ともいえる名フレーズ「アタックチャンス!」の誕生には、知られざる裏話が存在する。
当初、番組の決めポーズや決め台詞は細かく設定されていたわけではなかった。番組開始当初、展開が膠着しそうになったスタジオの空気を一変させ、出場者たちの緊張をほぐしゲームの流れを劇的に加速させるため、彼が咄嗟に力強く右拳を握りしめ「アタックチャンス!」と発声したことがきっかけだった。思わず飛び出したその熱量溢れるアクションが、視聴者の心を掴み、日本のテレビ史に残る伝説の決め台詞へと昇華したのである。
彼は出場者全員に深い敬意を払い、間違えた解答者に対しても決して蔑むことなく、温かい言葉で包み込んだ。その紳士的かつ情熱的な司会ぶりは、半世紀近く経った今も語り継がれるバラエティ・クイズの金字塔である。