そもそも、日本において赤い食べ物は特別な意味を担ってきた。古来、神道においては「赤」という色が生命力や太陽を象徴し、魔除けや魔払い、邪気払いの力を持つと信じられていたからだ。
その主役となったのが小豆である。小豆を加えて炊き上げる赤飯は、単なるごちそうではなく、人生の節目における厄払いと無病息災を神前で祈るための神聖な供物であった。初潮という大きな身体的変化は、新たな生命を生み出す準備が整った証であると同時に、当時の医療水準からすれば身体的なリスクを伴う変化でもあった。だからこそ、病や悪霊から若い女性を守るために、小豆の赤い力を借りて邪気を祓う必要があったのだ。