医療現場での診断において特に重視されているのが、他の神経疾患や精神障害との緻密な鑑別である。失笑を主訴とする症状の背景には、脳の器質的な傷害や神経変性疾患に起因する假性球麻痺(PBA)が潜んでいるケースがある。PBAは感情制御の脳回路の物理的な損傷によって起き、本人の感情とは無関係に突然の爆発的な笑いや泣きが引き起こされる。
その一方で、他者からの評価に強い不安を覚える社交不安障害(SAD)が根底に存在する場合も多い。過度の緊張を無意識に和らげようとする心理的防衛反応(失笑恐怖症)なのか、脳の構造的な機能障害(PBA)なのか、あるいは対人不安の二次的症状(SAD)なのかを正しく見極めることが、適切な対策への鍵を握る。