ソーシャルメディアやQ&Aサイトを調査すると、お風呂プール耳の水聞こえにくいという切実な投稿が年間を通じて膨大に集まっています。現場の声から浮かび上がるリアルな実態を検証します。
「プールから帰って2日経つのに、片耳だけ膜が張ったようで人の声がくぐもる」「お風呂で水が入ってから自分の声が頭の中で響いて気持ち悪い」といった体験談が多数を占めます。中には「そのうち乾くだろうと3日間放置していたら、耐えがたい激痛で夜中に目が覚めた」という生々しい告白も少なくありません。
この耳の水放置リスクとネットの反応を紐解くと、放置したこと自体よりも「放置中に湿潤環境が長引くこと」が引き金になっています。通常、耳の穴の中は弱酸性に保たれ、黄色ブドウ球菌や緑膿菌といった常在菌の過剰増殖を防いでいます。しかし、水が長時間溜まることで皮膚がふやけてバリア機能が崩壊し、中性の湿地帯へと環境が変化してしまいます。
その結果、雑菌が一気に繁殖し、かゆみから激痛へと移行する「スイマーズイヤー(外耳道炎)」を発症します。さらに最悪のケースでは、カビ(真菌)が外耳道内にコロニーを形成する「外耳道真菌症」を併発し、完治までに数カ月を要する事態に陥る事例も報告されています。「たかが水」と軽視した代償は決して小さくありません。