入学を検討する過程で、最も曖昧にされがちなのが「サポート校」と「広域通信制高校」の境界線です。ネット上では時折「トライ式高等学院を卒業した」という表現が見受けられますが、これは法的には不正確な記述です。
生徒が卒業証書を受け取るのは、あくまで鹿島学園高等学校 提携校などの正規の通信制高校です。日常的な学習拠点や友人関係のコミュニティはトライのキャンパスにありながら、教育課程の履修登録、年数日間の集中スクーリング、単位認定試験の受験などは、すべて提携校の基準に従って実施されます。したがって、万が一スクーリングの日程を病気などで逃してしまったり、テストで規定の点数を下回ったりした場合は、いくらトライ側で高度な個別指導を受けていても単位を落とす現実があります。
また、キャンパス行事(体育祭、文化祭、修学旅行、海外留学など)は豊富に用意されていますが、これらは全日制高校のような「全員強制参加」の特別活動ではなく、大半が任意参加の有料オプションです。行事へ積極的に参加することで不登校を脱し、友人関係を再構築する生徒がいる一方で、一切のイベントに参加せず、淡々と大学受験の指導だけを受けに通う生徒も存在します。この「自由度の高さ」を居心地が良いと捉えるか、「高校生活らしい連帯感や一体感に欠ける」と捉えるかによって、入学後の満足度は180度分かれます。