関之尾の滝エリアは、大きく分けて「大滝・男滝・女滝の3つの滝」「吊り橋からの大パノラマ」「上流の巨大甌穴群」という3つのハイライトで構成されています。それぞれが異なる地質学的表情を持ち、散策路を歩くごとにダイナミックな景観の変化を体感できます。
主役となる大滝は、幅40メートル、落差18メートル。火砕流が堆積して冷え固まった溶結凝灰岩を川水が豪快に削り落としており、水量の多い時期には視界一面が白い霧で覆われるほどの迫力です。その大滝のすぐ下流に架けられた吊り橋は、滝壺を正面から見下ろせる絶好のビュースポット。歩くたびに微かに揺れるスリルとともに、全身にマイナスイオンを浴びる爽快感は格別です。滝を囲む遊歩道と吊り橋をぐるりと一周する標準的な所要時間は約30分から45分となっており、無理のないウォーキングコースとして設計されています。
そして滝の天頂部から上流へと目を向けると、世界でも類を見ない奇観「関之尾の甌穴群」が広がります。約34万年前に発生した加久藤(かくとう)カルデラの火砕流堆積物に、川の流れと小石の回転運動が数万年以上の歳月をかけて無数の円筒状の穴を穿ちました。最大幅約80メートル、延長約600メートルにわたって数千個もの甌穴がびっしりと連なる景観は地質学的にも極めて貴重で、「世界一の甌穴群」と称される所以です。岩盤の上には遊歩道が整備されており、足元に広がる太古の地球の造形美を間近で観察できます。