企業の採用プロセスにおいて、内定者の親に就職の同意を得る「オヤカク(親確認)」が一般化して久しい。株式会社リクルートや株式会社マイナビが実施した各種市場調査によると、大手・中堅企業を中心に約8割の事業者が何らかの形で保護者への意向確認や広報活動を行っている。人材サービス業界全体が保護者対策に注力する背景には、内定辞退の防止や「親の反対による内定辞退」を極力避けたい企業側の強い思惑が存在する。
しかし、この企業側の動きが皮肉にも親の干渉を加速させている。子供の就職先に介入することを「親の義務」だと捉える保護者が増え、エントリー企業の選定から内定承諾の可否まで指示を出そうとするのだ。親の過剰な関与は、意志を持ってキャリアを選ぼうとする若者の自己決定権を奪い、精神的な追い詰めを生んでいる。