これまで、失われた髪を取り戻す手段は限られていました。しかし、今年に入り、毛包(髪の毛を作る組織)を体外で大量に培養し、頭皮に移植する技術が実用化の最終段階に入ったと報じられました。理化学研究所発のベンチャー企業をはじめとする複数のグループが、安全性の確認を終えつつあります。これまでの一時的な対処療法とは異なり、一度移植すれば半永久的に生え変わるというこの技術は、まさにパラダイムシフトと言えます。
臨床試験に参加した都内在住の40代男性は、「数年前に諦めていたが、自分の細胞から髪が再生するプロセスを目の当たりにして言葉を失った」と語ります。再生医療の現場は今、かつてない熱気に包まれています。