国境を越えた夫婦が道を分かつ時、立ちふさがるのが複雑を極める離婚手続だ。日本国内での法的処理にとどまらず、ロシア連邦の法律や大使館を通じた手続きなど、多国間にまたがる管轄権の調整が必要となる。
提出すべき書類の多さや言語の壁、さらには両国の法体系の違いによって、協議は難航を極めたと見られる。単に感情の不一致を理由に別れるのとは異なり、行政手続上のストレスや法的な不確実性が、二人の疲弊をより深めたことは想像に難くない。こうした現実的な障害もまた、決断に至るまでの道のりを険しいものにした一因と言える。