末娘イブの華やかな活躍の一方で、ジョブズの長女であるリサ・ブレナン=ジョブズ(1978年生まれ)の半生は、父との複雑な確執と葛藤に満ちたものでした。若き日のジョブズは彼女の誕生当初、実の父親であることを頑なに否定し、養育費の支払いを拒否。DNA鑑定によって親子関係が法的に証明された後も、長年にわたって距離を置き続けました。
アップル初期の名機「Lisa」が自身の名前から取られたものだと信じる幼いリサに対し、ジョブズが冷淡に否定し続けた逸話は広く知られています(晩年になってようやく娘のために名付けたことを認めました)。成長したリサはハーバード大学を卒業後、文筆家として活動を開始。2018年に発表した回顧録『Small Fry(邦題:スモール・フライ)』では、愛情と拒絶が入り混じった父ジョブズとの生々しい記憶を率直に綴り、世界的なベストセラーとなりました。
病床のジョブズを看取り、最終的には精神的な和解を果たしたリサですが、偉大な天才の影で背負った葛藤の深さは、今なお多くの人々に強い印象を残しています。