投の目玉が155キロ右腕なら、打の主役は間違いなく高校通算80本塁打に迫る巨大大砲だ。185センチを超える恵まれた体格から繰り出されるスイングスピードは圧倒的。バットの芯を喰った打球は、浜風をものともせず甲子園のスタンド深くまで飛んでいく。
彼の真骨頂は単なる飛距離だけではない。相手投手の警戒が極限に達する中で、無理に引っ張らず反対方向へ長打を放つ柔らかさと選球眼の高さも兼ね備えている。地方大会での敬遠攻めにも焦ることなく、四球を選んで出塁し後続のチャンスメイクに徹した姿勢は、強打者としての成熟度の高さを物語る。聖地の夜空に描かれる弧を描く大アーチに、観客の誰もが胸を躍らせている。