日本勢の躍進の一方で、海外強豪の存在感も際立っていた。北米や欧州から参戦した実力者たちは、基礎点の高い高難度構成で挑み、プログラム前半から一気に攻め立てた。だが、採点表(プロトコル)を仔細に分析すると、勝負を分けたのは大技の成否だけではないことが浮き彫りになる。
回転不足(アンダーローテーション)の判定や、エッジの明確さ(レベル4の獲得)といった「プロトコルの裏側」にある細部の評価が、土壇場で明暗を分けた。回転数一つ、踏み切り角度一つで数点単位の変動が生まれる現代の採点システムにおいて、ノーミスを揃えた上での質の追求こそが、表彰台の頂点を手繰り寄せる絶対条件だったのだ。