佐藤涼平さんを語る上で欠かせないのが、甲子園のスタンドをどよめかせたプレースタイルです。佐藤涼平さんの身長は約155cm。当時の甲子園出場選手の中でも最も小柄な部類に入りながら、2番・センターとしてグラウンドで誰よりも大きな存在感を放っていました。
その真骨頂が、相手好投手を根負けさせた「甲子園でのカット打法」です。極端にストライクゾーンを狭く構え、甘い球以外は巧みなバットコントロールで徹底的にファウルゾーンへと弾き返す技術は圧巻でした。1打席で10球以上を平然と投げさせ、相手投手のスタミナと精神力を削り取る戦術は、力勝負だけが野球ではないことを証明しました。
自らが泥まみれになって出塁し、後続のクリーンアップに繋ぐ自己犠牲の精神。小柄な体躯をハンデとするのではなく、最大の武器へと昇華させたその姿は、体格に恵まれない全国の球児たちに大きな勇気を与えました。