事故から半世紀以上が過ぎた2026年、日本の気候は明らかに変化している。かつて「数十年に一度」と呼ばれたレベルの豪雨が、今や毎年のように全国各地を襲うようになった。線状降水帯の発生頻度は跳ね上がり、山間部の斜面は常に崩壊の危機に瀕している。
現在でも、山間部を走る多くの国道や県道は、当時の国道41号線と似たような地形的リスクを抱えたままだ。砂防ダムの建設や法面補強は進められているものの、想定を超える雨量が短時間に降り注げば、現代の最新技術をもってしても土砂崩れを完全に防ぐことは不可能である。私たちは今、新たなリスクの時代を生きている。