SNSや口コミサイトでは時折、「20時台に突然消えた」「予告なしでライトが消滅した」というトラブル報告が投稿され、物議を醸すことがあります。編集部が関係各所の開示情報および現地の運用実績を追跡したところ、この現象には明確な構造的理由が存在することが判明しました。
まず挙げられるのが、JR東日本グループが推進する「ゼロカーボン・チャレンジ」をはじめとした環境負荷低減方針です。かつては22:00近くまで点灯していた時期もありましたが、都市型照明のあり方を見直す過程で、エネルギー消費削減の観点から21:00完全消灯が定着しました。この切り替わりがタイマーにより1分1秒の狂いもなく行われるため、カウントダウンを知らない来訪者にとっては「突然の暗転」に見えてしまうのです。
もう一つの決定的な要因が、国指定重要文化財である赤レンガ駅舎の保全工事および照明設備の定期点検です。年間に数回、高所作業車を入れた外壁チェックや投光器のLED素子メンテナンスが実施される夜間があり、この日は保安上の理由から通常より早い時刻に部分消灯・完全消灯されるケースがあります。また、かつて年末の風物詩として知られた「東京ミチテラス」のような大規模光イベントは、近年周辺エリアの回遊型演出(Marunouchi Street Park等)へと再編されており、特定のイベント演出準備のために通常照射が一時中断されることもあります。決して「気まぐれな消灯」ではなく、歴史的建造物の維持管理と環境調和のルールに則った運用が行われているのが実態です。