ネット上で定期的にバズを生むテーマのひとつが、「エアコンは24時間つけっぱなしにしたほうが、こまめに消すよりも電気代が安くなる」という言説です。このテクニックは冷房運転や除湿運転において、どこまで通用するのでしょうか。
東京電力エナジーパートナーや大手電機メーカーの実験データによると、エアコンが最も電力を消費するのは「電源を入れてから設定温度に到達するまでの約15〜30分間」です。室温が設定値に到達したあとの安定稼働期は、アイドリングストップ状態に近く、消費電力はピーク時の数分の一から数十分の一まで急降下します。
これを踏まえると、以下の判断基準が成立します。
日中の猛暑時(外気温35℃以上)に、スーパーへの買い物や子どもの送迎など「30分〜45分程度の外出」であれば、エアコンをつけっぱなしにしておくほうが電気代を抑制できます。電源をオフにしてしまうと短時間で室温が跳ね上がり、帰宅後にフルパワー運転を余儀なくされるためです。しかし、2時間を超える外出や、外気温が下がる夜間の外出であれば、確実に電源を切ったほうがトータルの消費電力量は少なくなります。
さらに盲点となるのが「再熱除湿でのつけっぱなし」です。弱冷房除湿や通常の冷房であれば低出力運転を維持できますが、再熱除湿は室温を下げずに湿度のみをターゲットとして追従するため、再熱サイクルが断続的に作動し、つけっぱなしにすることでコストが劇的に膨らむリスクを孕んでいます。