激しい雨中を無事に走り切って帰宅した瞬間、安堵からバイクをそのまま車庫に放置してしまうライダーが後を絶ちません。しかし、雨水には大気中の排気ガス成分や酸性物質が溶け込んでおり、巻き上げられた路面の細かい砂や泥が車体下部にびっしりと付着しています。そのまま放置すれば、わずか数日で金属パーツの酸化腐食が始まります。
真っ先に行うべき作業が雨天時バイク走行後チェーンメンテナンスです。ドライブチェーンの内部に充填されているグリスは、激しい水飛沫と泥砂によって急激に洗い流され、油膜切れを起こします。走行後はまず車体全体をバケツの水やホースの「真水」で優しく洗い流し、泥や塩分を落とします。その後、ウエスで水分を徹底的に拭き上げ、チェーンクリーナーで汚れを除去した上で、粘度の高いウエット対応のチェーンルブを満遍なく注油します。このひと手間を怠ると、チェーンリンクの固着(偏摩耗)や異音、最悪の場合は走行中のチェーン破断という大惨事を招きます。
また、昨今のメンテナンス実務において絶大な効果を発揮しているのが、洗車時に施工するガラスコーティング技術です。KeePerに代表される高密度ガラス被膜をあらかじめ塗装面やホイール、スクリーンに施工しておくことで、雨水とともに砂利やブレーキダストが付着するのを防ぎます。走行後の水洗いだけで汚れがツルリと落ちるため、日常的なメンテナンスの労力を劇的に軽減し、愛車の資産価値を長く維持し続ける秘訣となっています。