最新の脳科学研究、とりわけ日本神経科学学会などで議論される神経伝達物質の動態は、間食選びに決定的な視座を与えてくれる。焦りやプレッシャーで脳が過熱状態にあるとき、救世主となるのがGABA(γ-アミノ酪酸)だ。
GABA(γ-アミノ酪酸)は、中枢神経系において興奮性シグナルを抑制する主要なブレーキ役として働く。試験直前の不安や長時間のタスクによるイライラを和らげ、作業記憶(ワーキングメモリ)の浪費を食い止める働きが期待されている。
対照的に、カカオポリフェノールは脳のアクセルを踏み込む。大脳皮質や記憶の中枢である海馬において、神経成長因子(BDNF)の上昇を促し、局所的な血流を活性化させることが近年の研究で明らかになってきた。GABAで雑音を遮断し、ポリフェノールで血流を巡らせる。この静と動のバランスこそ、深いフロー状態へと入るための黄金律である。