いくら高精度なリアルタイムデータが存在しても、人間の行動が伴わなければ意味をなさない。過去の水害事故では、「まだ大丈夫だろう」という正常性バイアスや、自治体による避難指示の発令遅れが甚大な被害につながった。現在の防災現場では、データに基づく判断の自動化と迅速な決断が徹底されつつある。
リアルタイムで集計される雨量、河川水位、土砂災害警戒情報の数値が一定の閾値(シキイ値)を超えた瞬間、首長の判断を待つことなく避難アラートが住民の端末を一斉に鳴らす。「結果的に何も起きなかったとしても、空振りを恐れずに逃げる」。リアルタイムデータが提供する最大の価値は、迷いを断ち切り行動を起こすための客観的な背中押しだ。