極端な減塩を続けながら夏場を迎えたり、激しい運動で汗を流したりした際に直面するのが「低ナトリウム血症」と重篤な熱中症のダブルパンチです。
汗をかくと水分と同時に大量の塩分が体外へ排出されます。この状態で「健康のために」と塩分を控えつつ水分だけをがぶ飲みすると、血中のナトリウム濃度が危険水準まで薄まってしまいます。これが低ナトリウム血症の典型的な発症パターンです。主な症状の推移は以下の通りです。
・初期段階:軽い吐き気、食欲不振、ぼんやり感、頭痛
・中等度:筋力低下、歩行のふらつき、精神錯乱、強い嘔吐
・重症:意識喪失、全身痙攣、昏睡(最悪の場合、脳浮腫による生命の危機)
「熱中症予防には水分補給」と広く知られていますが、塩分を制限している人の体は水分を体内に保持する力そのものが失われています。結果として、いくら水を飲んでも尿として素通りし、脱水症状が悪化するという危険な悪循環に陥るのです。