年齢を重ねるにつれて取り返しのつかない格差となって現れるのが、フリーターと正社員の生涯年収差です。国税庁の「民間給与実態統計調査」や各種賃金センサスをもとに生涯賃金を試算すると、学校卒業から60歳定年まで正社員として勤め上げた場合の平均生涯年収が約2億円〜2億5,000万円であるのに対し、フルタイムで働き続けたフリーターの生涯年収は約6,000万〜8,000万円にとどまります。
その差額は実に1億2,000万〜1億7,000万円に達します。月々の手取り額だけを見れば「時給が高ければフリーターでも生活できる」と錯覚しがちですが、正社員には年2回の賞与、定期昇給、退職金、さらには厚生年金による将来の年金受給額の差が積み重なります。
ネット上の掲示板やSNSで語られる高齢フリーター末路とネットの反応を検証すると、40代・50代を迎えた当事者から悲痛な声が寄せられています。
「30代までは夜勤のシフトに入れば月収25万円稼げたが、40代半ばから腰痛と慢性疲労でシフトを削らざるを得なくなった」
「親が要介護状態になり同居せざるを得なくなったが、自分のアルバイト収入だけではデイサービスの費用すら賄えない」
「賃貸マンションの更新時に保証会社の審査で落とされ、家を借りることすら難しくなった」
こうした証言が示す通り、高齢フリーターの悲惨な現実は単なる金銭的困窮だけでなく、病気や親の介護といったライフイベントの発生時に一気に顕在化します。若いうちは健康と体力でカバーできていた生活が、年齢とともに破綻のリスクを急速に高めていく構造的な罠が存在します。