日本のお笑い界における筋肉芸の歩みを振り返ると、明確な進化のフェーズが存在します。昭和から平成初期にかけては、単なる体力勝負やプロレス的アプローチが主流でしたが、2000年代初頭になかやまきんに君やレイザーラモンHG、品川庄司・庄司智春、パッション屋良らが登場したことで「筋肉を主軸に据えたキャラクターコント」が確立されました。
2010年代に入ると、単なるお笑いの小道具にとどまらず、実際の大会に出場して結果を残す「本格派アスリート芸人」が台頭します。その代表格が春日俊彰(オードリー)であり、フィジークやボディビル大会へ真摯に挑戦するドキュメンタリー性がお笑いと結びつき、新たな説得力を獲得しました。
そして2026年代以降、M-1グランプリ王者となった野田クリスタル(マヂカルラブリー)が自作ゲームやマッチョ専門パーソナルジムのプロデュースを成功させるなど、筋肉芸人はカルチャーとビジネスを牽引するフロントランナーへと進化を遂げています。