ドラマシーンに知的ミステリーという新たな風を吹き込んだのが、2007年に放送された『ガリレオ』だ。
福山雅治演じる変人天才物理学者・湯川学が、一見すると超常現象に思える不可解な事件を科学的検証によって解き明かしていくスタイルは、従来の警察ドラマの枠組みを大きく打ち破った。劇中で数式を壁や床に書き走らせる演出や、キャッチーな効果音は一気に流行し、大人の鑑賞に耐えうる上質な推理エンタメとしての地位を確立した。
『ガリレオ』の成功は、日本のテレビドラマにおけるサスペンスジャンルの表現領域を広げ、単なる犯人探しにとどまらない「謎解きの快感」を極上の映像作品へと高めた歴史的転換点となったのである。