ベストセラーを連発する樋口恵子さんの著書には、娘との思わずクスッと笑ってしまう掛け合いや、ハッとさせられるエピソードが数多く散りばめられています。
例えば、仕事に多忙を極めていた樋口さんに対し、成長した娘が母親の多忙ぶりやちょっとしたズボラさを的確に突く痛快な一言を放ったエピソードなど、飾らない母娘の日常が描かれています。母親が著名な評論家であっても、家庭内では一人の生身の人間として対等にぶつかり合ってきた様子が伝わってきます。
特筆すべきは、二人が築いている「互いに干渉しすぎない大人の母娘関係」です。樋口さんは常々「親子の情愛は大切にしつつも、べったり依存する関係は避けるべき」と語っており、同居を強制せず、お互いの生活リズムやプライバシーを最大限に尊重するスタイルを貫いています。