かつてピエール瀧の不祥事によって大きな物議を醸した作品配信自粛の問題は、配信時代の到来とともに新たな局面を迎えた。当時、彼が出演していたNetflixの世界的ヒットドラマ『全裸監督』において、作品をそのまま公開し続ける判断が下されたことは、従来の日本の業界慣行に対する大きな一石となった。
地上波テレビやCDパッケージの販売停止が当たり前だった時代から、グローバルなストリーミングサービスが主流となった現在、デジタルアーカイブの全削除という手法は世界基準で見ればきわめて異例だ。「作品に罪はない」というリスナーの強い要望と、企業のイメージ防衛との間で、配信プラットフォーム側のスタンスも徐々に変化を見せ始めている。