実際の取引現場では、どのような決済方法が使われているのか。被害事例を調査すると、追跡が困難なデジタル決済の悪用が突出している。
最も多いのは、PayPayのマネーライトやLINE Pay、あるいはApple Gift Cardなどの電子ギフト券コードによる支払い要求だ。「トラブル防止のため先払いでお願いします」「身分証の写真を送るので信頼してください」と告げられ、送金した瞬間に音信不通となる。相手が提示した免許証やマイナンバーカードの画像も、別の被害者からだまし取った他人名義の代物であるケースがほとんどだ。
「偽の座席番号が印字された電子チケットのPDFファイル」を送りつけて安心させ、後日、会場の入場ゲートで読み取りエラーが出て初めて詐欺だと気づく惨事も発生している。当日の現地で立ち尽くす家族やカップルの姿は、もはや他人事ではない。