医療保護入院の適否を医学的観点から最終判断するのは、厳格な実務経験と資格要件を満たした精神保健指定医である。指定医は患者の診察を通じて、精神障害の存在、入院治療の必要性、さらには本人に入院の同意能力があるか否かを厳密に判定する。
全国の精神科病院において、指定医の臨床的判断は患者の人権を直接左右する重い責任を伴う。身体拘束や隔離といった行動制限の可否も含め、単なる病状評価にとどまらず、患者の尊厳を守る防波堤としての役割が指定医に課されているのだ。退院支援委員会の設置や退院に向けた具体的計画の作成など、早期の地域社会復帰を見据えた医療管理の厳格化が進んでいる。