神部和夫の音楽キャリアを語る上で欠かせない起点、それがフォークグループ「シュリークス」だ。1960年代後半から70年代初頭にかけて、日本の音楽シーンは洋楽フォークの影響を強く受けつつ、独自の日本語によるメッセージソングを探求する大激動の時代を迎えていた。
日本クラウンからデビューを果たしたシュリークスは、繊細なハーモニーと洗練されたアコースティックサウンドで若者の心を掴んだ。レコード会社のスタジオに連日通い詰め、テープが擦り切れるまでアレンジを練り直したという当時の記録は、彼らの妥協なき音楽的追及を物語っている。初期のグループ活動において、神部はグループの精神的支柱であり、楽曲に独特の叙情性をもたらす鍵を握っていた。