望月氏の著作活動もまた、彼女の知名度を飛躍的に高めた要素です。2017年に刊行された自伝的ノンフィクション『新聞記者』(角川新書)は、記者としての葛藤や取材の舞台裏を赤裸々に描き、ベストセラーを記録しました。
この著書を原案として2019年に公開された映画『新聞記者』(シム・ウンギョン、松坂桃李主演、藤井道人監督)は、現職政権への切り込みというタブー視されがちなテーマをエンターテインメントに昇華させ、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとする主要部門を独占。社会現象を巻き起こしました。さらに同作をベースにしたNetflixドラマシリーズも制作され、世界規模で配信されるなど大きな反響を呼びました。
映画のヒット以降も『同調圧力』『武器輸出と日本企業』など、社会の構造的問題を告発する著書を次々と発表。単なる一新聞記者の枠にとどまらず、言論界を牽引するオピニオンリーダーとしてのポジションを確立していきました。