インターネット上の一部ブログやSNSでは、「乳飲料には危険な添加物が大量に入っている」「植物油脂が使われているから身体に毒だ」といった過激な言説が散見されます。しかし、食品衛生法および農林水産省・厚生労働省の基準に照らし合わせると、こうした不安の多くは根拠のない誇張です。
乳飲料に使用される主な添加物は、炭酸カルシウム(カルシウム強化)、ピロリン酸鉄(鉄分強化)、ビタミンD、乳化剤(水と油を均一に混ぜるため)、セルロースや増粘多糖類(とろみをつけるため)などです。これらはすべて国によって厳密に使用基準と安全性が確認された指定添加物であり、通常想定される飲用量で健康被害が生じる可能性は極めて低いと評価されています。
また、原材料欄に見られる「植物油脂」について懸念を持つ消費者もいますが、これは乳脂肪の代わりに安価な植物性脂肪を用いてエネルギーを補う目的で使用されています。現代の国内大手乳業メーカーが使用する植物油脂は、健康への影響が懸念されるトランス脂肪酸の低減対策が徹底されており、過剰に恐れる必要はありません。
つまり、乳飲料は「身体に悪い有害な飲み物」ではなく、「コストダウンや特定の栄養強化を目的として、工業的にバランスを再構築した乳加工品」と捉えるのが正確な事実です。「安全性の問題」と「味覚的な満足度の低さ」を混同してはなりません。